大分県で矯正歯科医院選びで悩んでる方へ最新の情報を配信しています。
歯周病と認知症の関係

歯周病と認知症の関係とは

歯周病と認知症の関係

高齢になると、体だけでなく口腔内にも様々な問題が発生します。その代表的なものが歯周病です。歯周病とは、口腔内の歯垢(プラーク)や歯石などの細菌の中に存在する歯周病菌に感染してしまうことによって起こる病気です。口腔内が不衛生だったり、歯磨きが行き届いていないことで、歯と歯茎の間に歯垢などの細菌が溜まってしまい、歯茎が炎症を起こし、やがて歯槽骨を溶かし始めます。土台となる歯槽骨が溶け始めると、歯はグラグラと動くようになり、最終的に歯が抜け落ちてしまいます。また、歯周病は初期段階ではほとんど自覚症状がないため、気付いた時にはかなり進行していることも少なくありません。

現在、日本人が歯を失う原因の約半数は歯周病だといわれています。さらに歯周病は、単純に歯を失うというだけではなく、歯周病菌が歯茎から歯の神経の歯髄にまで進行してしまうことで、歯髄を通る血管を通じて全身に送り込まれてしまいます。その結果、誤嚥性肺炎や血管性の病気、心臓疾患や糖尿病、メタボリックシンドロームなどの様々な病気を発症させてしまったり、症状を悪化させてしまう要因になる危険性もあるのです。認知症もその一つといわれています。そのため、歯周病を予防することで認知症の発症予防や、進行を遅らせることにも繋がるといえるのです。

歯を失ってしまうと認知症を発症しやすい

歯周病が進行してしまうことで歯を失ってしまうと、認知症のリスクも高くなってしまいます。歯を支える歯槽骨の周りには歯根膜という、物を噛む時に生じる力を分散させる、クッションのような働きをする器官があり、噛む度にその歯根膜は30μ沈み込むといわれています。わずかな圧力でも歯根膜にある血管が圧縮されるため、ポンプのように血液を脳に送り込んでいるのです。そのため、よく噛めば噛むほど脳に多くの血液が送り込まれるので、脳が活性化されるのです。実際、歯を多く失ってしまうことによる認知症の発症率は、歯が多く残っている方に比べて1.9倍にもなることが分かっていますし、咀嚼力が低いと感じている方もまた、1.5倍のリスクがあるのです。

歯が多く残っている方と、歯を失った方とでは食べ物の種類が変わってしまい、硬いものを選ばなくなるなど、食べることへの楽しみ方が変わってしまいます。さらに歯周病などによって歯を失ってしまうと、よく噛むことができなくなるため、歯根膜にかかる圧力が減少してしまうので、脳に送り込まれる血液の量が減少します。それによって脳への刺激が減るため、脳機能の低下に繋がり、やがて認知症へと繋がっていくのです。

歯周病が認知症を誘発する

認知症の中でもっとも多いのがアルツハイマー型認知症ですが、これまでにアルツハイマー型認知症の患者さんの脳から歯周病菌が見つかっており、歯周病とアルツハイマー型認知症の関連性が指摘されていることから、日本大学歯学部の研究チームが歯周病とアルツハイマー型認知症との関連性を示唆する、動物実験結果を新たに発表しました。

アルツハイマー型認知症の原因は、まだ完全には解明されていませんが、体内で発生する酸化ストレスが、細胞や組織に悪影響を及ぼしているのではないかという仮説を基に、歯周病の原因菌によってつくられる「酪酸」という物質を健康なラットの歯茎に注射しました。6時間後に調べると、ラットの脳内の各部位で酸化ストレスが上昇しており、中でも記憶をつかさどる「海馬」におけるストレスが顕著に見られました。さらに、アルツハイマー型認知症の脳神経細胞内で過剰に増える「タウ」というたんぱく質も、通常のラットに比べ42%も増加していました。ラットの歯茎に注射した「酪酸」は、歯周病患者の歯周ポケット(歯と歯茎の隙間)で通常の10〜20倍も見つかっています。健康な場合は歯周ポケットに留まっているのですが、歯茎に炎症などが見られる場合、歯周組織から血管に侵入して全身をめぐります。それが長期間続くことで脳に悪影響を与える可能性が十分にあるのです。

歯周病菌が老人斑を増やす

老人斑とは、アルツハイマー型認知症の患者さんの脳に見られるシミのようなものです。アルツハイマー型認知症の原因は、脳内に「アミロイドβ(ベータ)」というたんぱく質のゴミが溜まることだと考えられていますが、アミロイドβが溜まってできるのが老人斑です。アルツハイマー型認知症に罹患させたラットの口に、歯周病菌を投与してから4週間後、ラットの脳には非投与のラットよりも多くの老人斑が見られたという実験結果も出ています。さらに脳内を調べると、歯周病菌が作りだす毒素も増加しており、脳の炎症も強くなっていることで、免疫細胞が活性化して脳の神経細胞を攻撃し、神経伝達にも異常が起こっていたのです。これによって、歯周病菌がアルツハイマー型認知症を増悪させていることが分かったのです。

まとめ

歯周病はアルツハイマー型認知症を悪化させてしまいますが、歯周病自体が原因となっているわけではありません。しかし、歯周病を予防することで認知機能の低下を防ぐことに繋がるという考え方もあります。そのために、早い段階で大分県の歯科医院で歯周病の治療をおこなうことが大切なのです。

 

歯周病と認知症の関係
最新情報をチェックしよう!

一般歯科の最新記事8件

>大分の矯正歯科情報

大分の矯正歯科情報

大分県で矯正歯科治療を失敗しないために、歯列矯正・インビザラインの情報を配信しています。マウスピース矯正や目立たない矯正(裏側・舌側・リンガル)の情報を中心に一般歯科、口腔疾患などの情報も多数掲載。

※掲載の記事・写真・イラスト等すべてのコンテンツの無断複写・転載を禁じます

CTR IMG